パン・豆類・ヨーグルト・りんごを食べてはいけません!本の内容は?

パン・豆類・ヨーグルト・りんごを食べてはいけません
世界が認めたおなかの弱い人の食べ方・治し方


著者:江田 証
出版社: さくら舎
発行日:2017年9月7日

パン・豆類・ヨーグルト・りんごを食べてはいけません

すごく気になるタイトルですが、ただ単に「パン・豆類・ヨーグルト・りんごを食べるな」というような内容の本ではありません。

カラダにいいとされた食品でも、過敏性腸症候群などおなかの弱い人にとって、これらのものを避けた方がいいといいます。

日本人はおなかの不調な人が多い民族です。

おなかの不調で悩んでいる人は、日本はアジアの中でも非常に多く、
日本人の十四%。なんと10人に一人以上もいます。

パン・豆類・ヨーグルト・りんごを食べてはいけません 江田 証 P1

おなかの調子がよくなくて、悩んでいる方も多い。

そのような方は食べるものにも注意が必要。
 

おなかにいい食べ物たからといっても、万人に通用するわけではなく、腸のタイプによって適応は変わってくる。

本書には、このように書かれている。

みなさんは、最近よく「腸内細菌を整えて健康になる」というたぐいの本、
特集記事、テレビなどを見たことがあるでしょう。

それによると、調の調子を整えるために、
たくさんのオリゴ糖をとり、ゴボウ、豆、アスパラガスなどの食物繊維をとり、
納豆、キムチなどの発酵食品をとるようにしています。

しかし、これらは腸に症状のない「健康な人」に適した食事法ではありますが、
決しておなかの調子が悪い人の腸の症状は改善させません。

むしろ、下痢やガス、肥満、便秘などの
おなかのつらい症状をかえって悪化させているのです。

パン・豆類・ヨーグルト・りんごを食べてはいけません 江田 証 P22

この本を書かれているのは、医学博士の江田証さん。

医者であり、胃腸に関してのスペシャリストで、ピロリ菌なども得意としており、過去にも本を出版している。

以前の本でも、FODOMAP(フォドマップ)に関して触れていた。

FODOMAPとは、「発酵性のオリゴ糖、2糖類、単糖類、ポリオール」の4つをまとめた略語。

FODMAPは、小腸で吸収されにくい「短鎖炭水化物」のこと。
 

「高FODMA」と「低FODMAP」があります。

 
<高FODMAP>

リンゴ、スイカ、ドライフルーツ、アスパラガス、ブロッコリー、マッシュルーム、小麦、パスタ、ソルビトール、マンニトール、ハチミツ、コーンシロップ、枝豆、大豆、クッキー、アイスクリーム、ヨーグルト、チーズなど

 

<低FODMAP>

バナナ、ブルーベリー、レモン、グレープフルーツ、人参、セロリ、じゃがいも、ラクトース抜き牛乳・ヨーグルト、
豆腐、砂糖かぼちゃ、グルテン抜きパン、米、オーツ麦など
 

本のタイトルにある、パン・豆類・ヨーグルト・りんごは、高FODMAPに入る食べ物。

そのような高FODOMAP食品を避け、低FODOMAP食品を食べたほうがいいということが書かれ、調味料、乳製品、フルーツ、飲み物、肉・魚・卵・ナッツなどジャンル別に表記している。

 
また、食品ラベルの読み方にも書かれており、ラベルを見ることは大事だと感じた。

ラベルの原材料は、一番多く含まれている成分が最初に書かれている。

最初の方に、高FODOMAPが含まれている食品は避けた方がいいようだ。

いろいろな例を挙げて、このような内容で章分けされている。

第1章 糖質と食物繊維が危ない!
第2章 おなかの調子が悪い人の食生活
第3章 低FODMAP食の劇的な効果
第4章 低FODMAP食と高FODMAP食
第5章 自分のおなかに「傾聴」を
第6章 低FODMAP食が人間の根を元気にする
第7章 「見た目が若い」は腸によい食生活から

低FODOMAP食は、科学的にその効果が証明されている。

本書には「食物負荷試験」など、具体的な方法が書かれているので、FODOMAP食事療法を実践してみることができる。
 

過敏性腸症候群をはじめとする胃腸の機能障害に悩む方は、本書の食事方法を学んでみてはいかがでしょうか?